ソニー用EマウントのカールツァイスDistagonのレンズを購入したので、実際に使用してみて感じたことなどレビューしていきます。
今回レビューするのは、35mmF1.4の単焦点レンズです。
目次
Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zの実写レビュー!
【スペック】
名称 | Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA | |
---|---|---|
型名 | SEL35F14Z | |
レンズマウント | ソニー Eマウント | |
対応撮像画面サイズ | ●35mmフルサイズ | |
焦点距離(mm) | 35 | |
レンズ構成 (群-枚) | 8-12 | |
画角 (35mm判) | 63° | |
開放絞り (F値) | 1.4 | |
最小絞り (F値) | 16 | |
絞り羽根 (枚) | 9 | |
円形絞り | ○ | |
最短撮影距離 (m) | 0.3 | |
最大撮影倍率 (倍) | 0.18 | |
フィルター径 (mm) | 72 | |
外形寸法 最大径x長さ (mm) | 78.5 x 112.0 | |
質量 約 (g) | 630 |
Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zですが、実際に使用してみて良い点と悪い点がありますので、それぞれ順番に紹介していきます。
基本スペックとしては単焦点レンズなのでF値が1.4~16まで幅広いこと、フィルター径は72mmと大きいです。
Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zのデメリット
いきなりですが、まずは気になるデメリットからご紹介したいと思います。
高値
Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zの弱点は高値であることです。これはSony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zのみに関わらずソニーの多くのレンズに対して当てはまることです。
Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zは¥220,000と他のメーカーと比べると非常に高いです。
また同じソニー純正の35mmF1.8の単焦点レンズの場合は¥53,000で販売されており、同じようなスペックのソニーレンズと比べても高値であることは間違いありません。
私は中古品を買いましたが、それでも¥150,000ほどはかかりました。
ですので新品を購入するには勇気が必要な値段ではあると思います。しかし、中古でも使いにくさを感じたことはなく、画質に関しては綺麗すぎるくらいで不満は全くないので、新品を買わずとも充分満足に使用できると思われます。
※価格は記事作成時の2019年7月5日に調査したものです。
大きく重い
Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zの悪い所の2点目は、とても大きく重い点です。
重さは630g、外形寸法も78.5×112mmととても大きいです。
ソニー純正の35mmF1.8単焦点レンズと比べると、重さは4倍以上、大きさも2倍以上あることから、持ち運びには適していないことがわかります。
普段の旅行に持っていくというよりは、ポートレート撮影や風景撮影などに向いているレンズです。
以上2点がデメリットで、正直言ってこれ以外のデメリットは見当たりません・・・!
それではSony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zのメリットについて解説していきます。
Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zのメリット
絞り調節リングが付いている
Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zの良い所は、絞り調節リングが付いている点です。
この機能は主に動画で効果を発揮するのですが、絞りを滑らかに調節することができます。
また、ファインダーを覗きながらの絞り調節もできるので、シャッターチャンスを逃すことなく一瞬を切り取ることができます。
絞り調節リングが付いていないレンズも多いので重宝されると思います。
発色、解像度が良い
Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zは色の発色がとても良く綺麗に写ることです。
芝生の緑と赤や黄など様々な色の花が綺麗な公園の写真をまず撮ってみました。
様々な色が自然な色で綺麗に色が出ているのがわかります。
またこの写真は絞り気味で撮っているのですが、遠くまでしっかり描写されており、解像度の高さも見受けられます。
Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zは、赤、青、そして雲の形まで綺麗に描写されているのがわかります。Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zは隅々まで綺麗に発色されており、値段に見合った能力の高いレンズであることがわかります。
絞って撮った際の被写体深度が深い
絞って撮った場合の被写体深度がとても深く、遠くまで綺麗に撮ることができることです。
この写真はF16で一番手前の花にピントを合わせて撮影しています。
しっかりと奥の花までピントが合っているのがわかると思います。単焦点レンズでありながら絞っての撮影でも綺麗な写真を撮ることができるレンズです。
夕方の空が綺麗な色で撮影できる
夕方の撮影で空を撮った際、白飛び黒つぶれがほとんどなく綺麗な空を撮影できることです。
空の青とオレンジが綺麗なグラデーションになって描写されているのがわかります。また写真右下の手前の暗くなっている部分も黒つぶれすることなく撮れているので、夕日の綺麗なシルエット写真などに向いているレンズです。
暗所撮影や夜の撮影でも高画質を保っていること
暗所や夜の撮影でも高画質で高い解像度を保っていることです。
写真8のように夜に撮影してみました。ストロボは使っていません。シャッタースピードがどうしても遅くなるので手ブレは多少してしまっていますが、橋や夜景の明るい部分と夜空や海の暗い部分がどちらもしっかり描写されているのがわかります。
テーブルフォトや料理撮影に適した画角
Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zの良い点はテーブルフォトや料理撮影に適した画角であることです。
これはSony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zだけでなく、焦点距離が35mmのレンズ全般に言えることなのですが、カフェなどで食べ物を撮る際にのけぞったりすることなく自然な体制で撮影することが可能です。
綺麗に画角に収まっているのがわかります。
このことからわかるように、Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zは一緒に食事をする恋人や友達を撮ることに向いているレンズです。大切な人との思い出を残したい方にはオススメのレンズです。
50mmでは撮りにくい場面でも大活躍してくれます。50mmのレビュー記事はこちらで解説しています。
⇒SIGMA 50mm f1.4 DG HSM ART購入レビュー
50mmと35mmの違いについても解説していますので、気になる方はチェックしてみてください。
⇒単焦点レンズの35mmと50mmはどっちがいい?徹底検証してみる
オートフォーカスが速い
Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zはオートフォーカスが速いです。ファインダーを覗きながらの撮影とモニターを見ながらの撮影どちらにおいてもいえることで、ピントを迷うことがあまりないです。そのためオートフォーカスでもすぐにピントを合わせることができ、シャッターチャンスをきっちり抑えられるレンズという印象があります。
フリンジが出にくい
Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zは様々な撮影においてフリンジが出にくい事です。写真4~9を見てみるといずれの写真もフリンジがほとんど出ていないことがわかります。フリンジとは明暗差の大きい場所の境目に紫や緑の線が現れることです。ソニーの場合だと50mmF1.8の単焦点レンズはフリンジが出やすいレンズとして有名ですが、Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zはフリンジの出にくいレンズであるといえます。
総評:価格は高いが、性能は抜群!
今回はソニー用EマウントのカールツァイスDistagon35mmF1.4単焦点レンズの紹介をしました。
Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Zは、同じスペックの他社のレンズと比べるとかなり値段が高いことが難点ですが、性能は申し分なく、操作性と映りの両面で優れているという印象を受けました。
35mmは恋人を撮るのに適したレンズといわれることもあって料理写真などには向いています。
また広角気味のレンズですので風景撮影にも適しています。少々高い投資にはなりますが、値段以上の価値があるレンズであることは間違いありません。カメラを本格的に始めたい方には35mmはオススメですので、1度こ検討してみてはいかがでしょうか。
本サイトではSONYのレンズについて解説しています。
解像度の高いレンズを探している方はこちらの記事が参考になると思います。