カメラ基礎知識

ミラーレスや一眼レフでマニュアル撮影をする方法を徹底解説

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この記事では一眼レフカメラやミラーレス一眼でマニュアル撮影する方法を徹底的に解説しています。

マニュアル撮影ができると自分が思っていた通りの写真を撮ることができるようになります。

一眼レフカメラだけでなく、ミラーレス一眼もマニュアル撮影する上では基本的なやり方は同じですので、ミラーレス一眼の方も挑戦してみましょう。

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ミラーレスや一眼レフのマニュアルモードとは?

マニュアルモードにはMに合わせましょう。

マニュアルモードとは露出計を確認しながら、シャッタースピードと絞り値(F値)の両方を自分で設定するモードのことです。

カメラのモードダイヤルを『M』に合わせた後にモードダイヤルを回し、シャッタースピードと絞り値(F値)をそれぞれ設定します。

マニュアルモードは初心者の方は難しそうという印象から避けがちです。

しかしマニュアルモードを使いこなすことによって思い通りの写真を撮れるようになります。最初は少し難しくて戸惑うかもしれませんが、是非一度挑戦してみましょう。

 

ミラーレスや一眼レフで、マニュアルモードで撮影する前に

まずは絞り優先モード又はシャッタースピード優先モードで練習する

絞り優先AE キャノン

一眼レフ、ミラーレスにほとんど触れたことが無い方や、ずっとオートで撮影して一眼レフ、ミラーレスについて勉強したことが無い方がいきなりマニュアルモードで撮影するのは難しいと思います。

当サイトは初心者の方はまず、一眼レフ、ミラーレスの絞り優先モードとシャッタスピード優先モードの併用から始めることを勧めています。

一眼レフ、ミラーレス初心者にオススメのカメラのモードについて

絞り優先モードと、シャッタースピード優先モードを使い分けることによって、絞り値(F値)を変えると背景ボケがどう変わるのか、シャッタスピードを変えると被写体の写り方や手振れはどうなるのか、ということが分かるようになります。

まだ、絞り優先モードやシャッタースピード優先モードを使ったことが無い、という方はその二つのモードから始めてみましょう。

 

ISO感度は自動ではなく、手動で設定する

一眼レフ、ミラーレスのモード設定で『M』にしてもISO感度はオートになっている場合があります。マニュアルモードで撮影する際にはオートをOFFにしてISO感度は必ず手動で設定しましょう。

 

絞り値(F値)、シャッタースピード、ISO感度で写真の明るさが変わる

絞り値(F値)、シャッタースピード、ISO感度の3つを組み合わせてカメラは明るさを調節しています。

そのため、マニュアルモードで撮影する場合は、絞り値(F値)、シャッタースピード、ISO感度が変わると写真の明るさにどう影響するか、というのを理解することが大切です。

ここが最も初心者やマニュアルモードで撮影したことが無い人にとって躓きやすい部分になりますので、しっかりと理解を深めましょう。

絞り値(F値)、シャッタースピード、ISO感度が変わると写真の明るさが変わります。言葉で説明するよりも次の表をご覧になった方が分かりやすいかと思います。

この表はダウンロードしてスマホなどに保存してもOKです。私的利用に関しては自由にご活用ください。

シャッタースピード、絞り、ISO感度について

この表で最も大切なことは、右へ一つ設定を変えると写真の明るさは2倍になり、左へ一つ設定を変えると写真の明るさは半分になるということです。

写真を明るくしたい場合は右の方の設定にし、写真を暗くしたい場合は左の方へ設定を変えていきましょう。

 

具体例を挙げると・・・。

【例】絞り値(F値)

・F8からF5.6に設定することを1段階開くと言い、明るさは2倍になり写真は明るくなります。

・F8からF11に設定することを1段階絞ると言い、明るさは半分になり写真は暗くなります。

【例】シャッタースピード

・1/60から1/30に設定することを1段階シャッタースピードを遅くすると言い、明るさは2倍になり写真は明るくなります。

・1/60から1/125に設定することを1段階シャッタースピードを速くすると言い、明るさは半分になり写真は暗くなります。

【例】ISO感度

・ISO800からISO1600に設定することをISO感度を1段階上げると言い、明るさは2倍になり写真は明るくなります。

・ISO800からISO400に設定することをISO感度を1段階下げると言い、明るさは半分になり写真は暗くなります。

 

露出計の見方

マニュアルモードでは、露出計を見ながら手動で写真の明るさを調節します。露出計とは、ほとんどのカメラに備え付けられている機能で、出来上がる写真の明るさの度合いを表す指標となるものです。

露出計の見方

露出計は一般的に液晶画面と、ファインダー内にて表示されていることが多いです。一度ご自身の一眼レフの電源を入れて確認してみてください。

今回はニコンD3300を使って解説していきたいと思います。

 

液晶画面の露出計はこのように表示されています。

露出計は液晶画面で確認できます。

 

ファインダー内の露出計はこのように表示されています。

露出計はファインダー内で確認できます。

現在この写真の露出計は適正値となっていて、露出補正でいうところの±0の状態です。丁度いい明るさですよ、という意味です。

 

メーカーにより異なりますが、D3300の場合は次のように表示されます。

露出計の見方

このように露出計を見て、絞り、シャッタースピード、ISO感度を調節して適正露出を確保します。

ミラーレスや一眼レフで、マニュアルモードで撮影する全手順

3-1.ISO感度を変更する

カメラでマニュアルモードを使う場合はまず、ISO感度を変更しましょう。ISO感度の設定の目安は次の通りです。あくまでも目安ですので、自分なりに色々設定を試してみましょう。

ISO感度は上げるほど明るくなりますが、上げれば上げるほど、ノイズが発生し画質が低下します。新しいデジタル一眼レフ、ミラーレスの方がノイズは発生しにくくなっています。

 

状況  ISO感度の目安
明るい屋外 ISO100~200
曇りの屋外や日陰 ISO200~400
雨の日 ISO400~800
室内 ISO400~800
薄暗い室内 ISO800~1600
夜間やかなり暗い室内 ISO1600以上

 

 

絞り値(F値)を変更する

次に絞り値(F値)を変更します。絞り値(F値)は小さくするほど、多くの光を取り込み、大きくするほど、取り込む光の量は減ります。

ただ、光の量についてはまだ設定していないシャッタースピードでも調節することが出来ます。今回は絞り値(F値)によって希望する写真の出来上がりを意識して設定を変更してみましょう。

絞り値(F値)のコツとしては、次の通りです。

  1. 背景をぼかしたい時は、絞り値(F値)を小さくする
  2. 背景もクッキリ写したい時は、絞り値(F値)をF8~F11にする
  3. 暗い場面では絞り値(F値)を最小値にする
  4. 特に意図が無いときは2段階絞る

4.の特に意図が無いときに2段階絞る理由は、2段階絞った方が高画質になるためです。

レンズは周辺よりも中央に近いほど高画質になります。2段階絞ることで、レンズの中央のみに光を集中させ高画質化を実現できます。

2段階絞るとは、レンズのF値の最小値を2倍にした数値です。

F2.8のレンズであればF5.6、F5.6のレンズであればF11が最も高画質になります。もちろんレンズの個性がありますから、必ずそうなるとは限りませんが一つの参考値として覚えておきましょう。

絞り値(F値)は絞り優先AEの使い方や効果についてでも解説しています。

露出計が適正値になるまでシャッタースピードを変更する

最後にシャッタースピードを変更していきます。

シャッタースピードは遅くなるほど、多くの光を取り込めます。逆に速くすると取り込む光の量を減らすことが出来ます。

ここでは露出計を見て適正値になることに集中してシャッタースピードを変更しましょう。シャッタースピードは遅すぎると手振れが発生します。標準のズームレンズであれば、最低でも1/60秒より速いシャッタースピードになるよう調節しましょう。

 

適正値にならない場合は、最初から

もし、マニュアルモードで設定してみて露出計が適正値にならない場合は最初からやり直しましょう。

暗すぎる場合は

  1. ISO感度を上げる
  2. 絞り値(F値)を小さくする
  3. シャッタースピードを遅くする

明るすぎる場合は

  1. ISO感度を下げる
  2. 絞り値(F値)を大きくする
  3. シャッタースピードを速くする

上記のいずれかの対応を行いましょう。

 

マニュアルモード撮影の流れ実践編

それでは、実際にデジタル一眼レフ、ミラーレスでマニュアルモードの撮影の流れを実践形式でご案内します。

今回はニコンD3300で撮影していきたいと思います。レンズは標準のキットレンズを装着しています。

それでは早速撮影してみます。今回のシュチュエーションは、少し薄暗い室内でダンボー君を撮るという状況です。

デジタル一眼レフ、ミラーレスの設定はでたらめの状態から始めていきたいと思います。

カメラの設定は

  • ISO感度 100
  • 絞り F36
  • シャッタースピード 1/1000

となっています。

マニュアルモード実践編

ということで、このでたらめな状態で撮影してみますと・・・

でたらめな撮影で真っ暗になりました。

はい、真っ暗になってしまいました。露出計も-2以上アンダー表示され、暗すぎると警告が表示されていました。

ISO感度の決定

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まずは、ISO感度を決定します。

今回は薄暗い室内、ということですので、ISO感度は100から1600に設定しました。ISO感度を100から1600に変更したことにより、16倍明るく撮影することが出来るようになりました。

しかし、露出計を確認してみると、-2以上アンダーとなっていて、まだまだ暗い状況なんだということが分かります。

絞り値(F値)の決定

絞り値(F値)の決定

次に絞り値(F値)を決定していきます。

今回は、薄暗い室内であるため、絞り値(F値)を最小の値に変更していきます。絞り値(F値)はF36から最小値のF5.6に変更しました。これでかなり明るく撮れるようになりました。

しかし露出計を確認してみると依然-2以上アンダーと表示されていて、まだまだ暗い状況であることがうかがえます。

シャッタースピードの決定

シャッタースピードを見ながら適正露出に

次に露出計を見ながらシャッタースピードの決定をします。絞り値(F値)を決定した段階では、露出計は-2以上アンダーとなっていたため、シャッタースピードを遅くして明るさを確保します。

シャッタースピードを1/1000から1/100にしたところ、露出計は+-0となり適正な明るさとなりました。

 

試しに撮影してみる

デジタル一眼レフ、ミラーレスの設定を

  • ISO100→SO1600
  • 絞り値(F値)F値36→5.6
  • シャッタースピード1/1000→1/100

と変更したことにより、露出計は適正露出となりました。それでは実際に撮影してみたいと思います。

露出補正完了でも少しくらい?

実際にダンボー君を撮影してみました。うーん、まだちょっとくらいですかね?

このように露出計で適正露出を確保しても実際に確認すると思ったより暗かったり明るかったりする場合があります。

今回の場合は背景が白色ですので、「明るすぎる」と露出計が色に騙されているのが原因です。そのため、今回のような撮影状況の場合は少し明るめに撮影してあげた方が良いでしょう。

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少し設定を見直して撮影してみました。シャッタースピードを1/100から1/50として明るくして、露出計は+1と表示されています。いい感じになったのではないでしょうか?

今回はシャッタースピードを遅くしましたが、絞り値(F値)を下げたり、ISO感度を上げることでも写真を明るくすることが出来ます。自分が良いと思った方法で明るさを調節してきましょう。

このようにして自分の思った通りの写真になるように徐々に設定を調節しながらマニュアルモードの設定をしましょう。

マニュアルモードでの撮影の弱点とは?デメリットは、迅速さが無い

デジタル一眼レフ、ミラーレスのマニュアルモードの弱点は、写真撮影に迅速さが求められる場合は不利である点です。

マニュアルモードで撮影が困難な具体例としては、結婚式の撮影が挙げられます。

結婚式の撮影は屋外に出たり、いきなり照明が消えて新郎新婦にスポットライトが当たったりと、撮影状況が一瞬で変わってしまいます。マニュアルモードでいちいち設定を変えていたら大切な一瞬を逃してしまうかもしれません。

デジタル一眼レフ、ミラーレスのマニュアルモードは絞り(F値)やシャッタースピード、ISO感度を適宜手動で合わせる必要があります。

そのため、刻々と撮影状況が変化する場合やいちいち設定を変える時間がない場合はマニュアルモードではなく、絞り優先モードやシャッタースピード優先モードでの撮影がオススメです。

マニュアル撮影のメリット

マニュアル撮影のデメリットを挙げましたので、メリットについても解説します。

マニュアル撮影は楽しい

マニュアル撮影のメリットは楽しいということです。

  • ISO感度
  • シャッタースピード
  • 絞り(F値)

という3つの設定を自分で決めて撮影するため、写真を撮っている感が強くとても楽しいです。

オートよりも手間はかかりますが、面白いというメリットが一番だと思います。

コロコロと設定が勝手に変わらない

マニュアル撮影のメリットは、設定を固定化できるということもあります。オートモードですと、カメラが勝手に設定を変えてしまいますから、どうしても思い通りの写真を撮れない場合があります。

夜景や星空撮影など特殊なシーンに強い

マニュアル撮影では夜景や星空撮影、滝の撮影などの特殊なシーンに強いです。

三脚に固定して撮影する場合は、だいたいいつもマニュアル撮影で撮っています。

特殊なレンズ撮影に強い

マニュアル撮影が活躍するのは特殊なレンズを使用しているときです。

たとえばEF135mm F2L USMというレンズです。これは中望遠レンズですが、手振れ補正がありません。

そのため、手振れを気にしつつ写真を撮る必要があります。しかもF2という明るさのレンズですから、開放で撮りたい、という場面が多々あります。さらにISO感度は高画質のISO100が良い・・・という拘り。

そうなると、F2,ISO100は外せません。そしてシャッタースピードは1/250は確保したいです。1/250を下回ると手振れしてしまいますので・・・。こういうレンズを使って拘った写真を撮りたい、という方はマニュアル撮影を使う場合が多いです。

 

露出計が適正値であることが正解とは限らない

基本的には露出計の適正値が最も良い写真になるとは限りません。やや明るめに撮影した方が良い場合もありますし、暗めに撮影した方が良い場合もあります。

カメラの露出補正のコツを解説しますでも解説していますが、露出計の適正値にとらわれない写真撮影も大切です。女性の撮影であれば+0.3~+0.7が良いと言われていますし、クールな写真を撮りたい場合はー1で撮影しても良いでしょう。

マニュアルモードでいろいろ設定を変えながら沢山の写真を撮ってみましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

管理人は7年間くらいは絞り優先モードをメインに撮影していました。ただ、プロのカメラマンを見るとほとんどの人がマニュアルモードで撮影していることに気が付き私もマニュアルモードで撮影するようになりました。

マニュアルモードで撮影すると写真の幅が広がるだけでなく、カメラそのものを楽しむことが出来るようになりました。マニュアルモードで撮影すると1枚1枚を愛着を持って撮影することが出来るようになるのです。

最初は少し難しいかもしれませんが、マニュアルモードを使い続けることによって少しずつ素早く、上手に設定が出来るようになります。

是非是非デジタル一眼レフ、ミラーレスやミラーレスのマニュアルモードに挑戦してみてください。

もしマニュアルモードや写真について学びたいという人は写真教室で勉強するのも一つの手だと思います。東京都内で学べる写真教室についてまとめた記事もありますので、よろしければご覧ください。

 

 

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