カメラレビュー

Panasonic LUMIX GH5のレビュー

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今回はPanasonicから出ているLUMIX GH5のレビューです。

筆者はこのカメラを一年近く使用していて実際の使用感も含めてレビューをしていきます。

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LUMIX GH5ってどんなカメラ ?

Panasonic から出ているマイクロフォーサーズマウントのカメラです

LUMIX GH5の背面の写真

Panasonicから出ているカメラで、後述しますが特に動画撮影を得意としてます。

以下に簡単な仕様表を載せます。

撮像素子(イメージセンサ) 4/3型Live MOS センサー
有効画素数 2033万画素
ISO感度 100~25600(静止時)
動画性能 4K60fps内部記録など
手ブレ補正 ボディ内5軸補正
重量  約725g(バッテリー、メモリーカード込み)

2017年の3月発売の少し古いカメラです。ただ値段が全然下がりません(汗)。カメラ業界の進化のスピードは凄まじいものがあるのですが、そんな中でもいまだにGH5を購入する人が多くいるのがわかりますね。

センサーサイズ:マイクロフォーサーズって実際どうなの?画質は?

LUMIX GH5はセンサーサイズがマイクロフォーサーズ

結論から言うと私は十分満足しています。マイクロフォーサーズでも画質面でフルサイズとの違いはほとんど分かりません。ただ「違うな」と過去に明確に感じた点を列挙すると

  • 暗闇での撮影→ノイズがキツイです。私はISO3200以上はほとんど使いません...。フルサイズカメラの方が暗闇での撮影は適しています。
  • ボケの量→大きな差ではないですが、ボケ量も多少差があるな、と感じました。

といった感じです。特に一つ目の暗闇に関してはよく泣きたくなります。

十分光のある昼間の撮影ではフルサイズもマイクロフォーサーズもほとんど差がないので、違いが生じるとすればこの辺りです。

GH5とGH5sの違いは?

 

GH5が発売された翌年にGH5sというカメラも発売されました。GH5との大きな違いとしては

  • 暗闇における感度の向上

です。上で述べたようにGH5は暗闇に弱いという性質がありましたがそれをカバーした形です。ただ注意点があって

  • 画素数が2000万画素→1000万画素となり、およそ半減した点。
  • ボディ内手ブレ補正が無くなった点。

という二点です。画素数に関しては一画素当たりの面積を増やして高感度化を図ったとされています。この画素数の変化は動画ではほぼ関係ないですが写真でプリントする際などには問題になってきます。二点目の手振れ補正も、動画撮影においてはジンバルの使用などが想定されているため撤廃されたと考えられます。

このことからGH5sは完全に動画機としてのカメラであり、写真もそこそこ撮りたいという方はGH5の方が適している可能性があります。

また価格もGH5sの方が高いため、購入する際は使用用途をよく考えてから購入に踏み切った方がいいでしょう。

 

 

LUMIX GH5の強みである動画性能

LUMIX GH5の動画性能が良い

今や「GH5=動画機」っていう認識が広くされてます。ではGH5ではどういう映像が撮れるのでしょうか?

この辺りは口で説明するより実際の作例を見た方が早いと思うので、以下にPanasonic公式の映像を載せておきます。

【公式動画】

 

【公式動画】

これらは全てGH5を使用した映像です。いかにも「プロっぽい」ですよね???

では具体的にGH5のどこがすごいのでしょうか?実際の使用感も含めて解説していきます。

細かくて、滑らか【4K60fps】

まず4kでかつ60fps(1秒当たり60フレームを記録)の動画が撮れる点です。

実際に使うとわかるのですが4kでの60fpsでの撮影の質感は素晴らしいものがあります。30fpsと60fpsでは、ぱっと見の見た目ももちろん違いますし、また加えてスロー再生にした時の違いが特に顕著です。

単純に綺麗で細かい映像が得られることに加え、スローにしても映像が乱れにくいということで、表現の幅がより一層広がります。

 

細かく選べるフレームレート

LUMIX GH5はフレームレートの選択が幅広い

GH5にはバリアブルフレームレートと言う機能があります。これを用いると撮影設定にもよるのですが最大180fpsまでフレームレートを拡張することができます。

この機能を利用すればスローモーションを用いた表現が格段に容易になります。

このバリアブルフレームレートを用いて撮影した【サンプル映像】 がこちらです。このように60fpsでは到底表現できないような、スロー映像が作れてしまうわけです。

 

V-LOGが強い!シネマチックなカラー表現が簡単に手に入る

いかに綺麗に色を再現するか、という点においてもGH5は素晴らしい性能を持ってます。

筆者は映像を撮るときはほぼ「V-LOG」というモードで撮ってるのですが、これを使えば簡単に映画のようなルックを作れるんです!!

ただこのv-logで撮影を行うのには別途v-logをカメラにインストールするためのキーが必要となり、およそ一万円ほどです。(Panasonic公式 オンラインストア)

購入してv-logモードがインストールできると、画像のように撮影モードにv-logが追加されます。

LUMIX GH5のVLog機能が良い

 

このv-logモードで撮影した素材の例が下のようになります。

Vlogで撮影した映像

 

vlogの撮影イメージ

v-logで撮影した素材は全体的にコントラスト低く、色も浅めでのっぺりとした映像に見えると思います。しかしこののっぺりとした映像の中に豊富な色データが保存されてるんです!

今回は映像編集ソフト、「Davinci Resolve」に初めから入ってるLUTを試しに当てて見たいと思います。当てるとこんな感じです

「Davinci Resolve」に初めから入ってるLUTを試しに当てて見た

 

映画っぽい雰囲気になる

 

いかにも映画っぽいような、cmのようなルックですよね??このようにしてv-logモードで撮影して適切なカラーグレーディングを施せば簡単にシネマチックな見た目を表現できます。

log撮影、そのあとのカラーグレーディングがGH5を使う上でのもっとも大きな醍醐味の一つなのでここは見逃せないです。

 

GH5の欠点

マイクロフォーサーズといえどボディはやや大きめ

マイクロフォーサーズのカメラは総じてボディが小さく設計されているのですが、このGH5に関してはボディがやや大きめです。

マイクロフォーサーズだがボディは大きい

パソコンと比較する

まあこのスペックを考えれば当然っちゃ当然なのですが、ライバル機であるフルサイズのsonyのαシリーズよりも一回り大きめです。

このカメラを買う方だったらそんなに気になるポイントではないかもしれませんが、購入前に実際に手にとって触ってみることを強くオススメします。

暗闇は苦手

GH5は暗闇が他のカメラと比べると苦手です。マイクロフォーサーズの宿命ですね...。センサーの大きさで負けているAPS-C機やフルサイズ機の方がノイズが少なく撮影できます。

どのくらいノイズが出てしまうのかと言うところで、下に暗所でのスチル写真を示します。

ISO1600の写真

ISO1600。 ここくらいならまだ妥協できます。暗所に所どことノイズがありますがそこまで目立ちません。

ISO6400の写真。ノイズが乗る

ISO6400。上の場所よりさらに暗い所ですが、ここまでくるともうお手上げです...。一応10bitでは撮影しているのですが、色も壊れてるような感じがします。

 

GH5sという、画素数を抑えることで高感度化を狙ったカメラもあるので、暗闇や室内での撮影が多いことが予想されるカメラマンはGH5sの購入の検討もしてみるといいかもしれません。

写真だけという方には少しオーバースペックかも?

上でも述べてきましたが、GH5はかなり動画性能に力を入れているカメラです。そのためどうしてもボディは大きくなりますし、値段も高くなってきます。この辺は写真を撮る上ではぶっちゃけ足手まといです。なので動画はあんまり撮るかわからないけどフラグシップ機だからとりあえず買うみたいな選択だと、損をしてしまう可能性が高いです。

 

マイクロフォーサーズで写真をメインに撮るのでしたら以下のカメラがオススメです。

 

カメラ名 Panasonic LUMIX DC-G9 Panasonic LUMIX DMC-GX7MK3 OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II OLYMPUS OLYMPUS PEN-F
画素数 2030万画素 2030万画素 2037万画素 2030万画素
ISO感度 100~25600 100~25600 LOW(約64相当)、200 - 25600 LOW(約80相当)、200-25600
手ブレ補正機能 ○(5軸補正) ○(5軸補正) ○(5軸補正) ○(5軸補正)
重さ(ボディのみ) 586g 450g 498g 373g
一言ポイント Panasonicのフラグシップ機。性能にとことんこだわるならコレ 軽くて機能も充実。なのに安い! 一眼トップ機に迫る連写性能。オリンパスのフラグシップ機  コンパクトなボディで女性に人気でありながら、写真性能は申し分ない。

 

私は生粋のLUMIXユーザーでして、映像はGH5で撮るのですが写真を撮るときはデカイので持って行きません!笑

代わりに上で示したLUMIX DMC-GX7MK3の型落ちであるLUMIX DMC-GX7MK2を愛用してます。

LUMIX DMC-GX7MK2の写真

小さくてよくコンデジと見間違えられますが(笑)、写真性能はGH5とあまり変わらない気がします。

LUMIX DMC-GX7MK2の正面写真

写真だけだったら正直これ一台で十分だと思ってます。今は生産が終わってるそうで、中古でのみの購入になりますがおそらくボディだけで3万円台だと思います。

まだカメラを購入したことないカメラ初心者の方にもオススメです!

 

 

SONY α7ⅲとの比較

SONY α7ⅲのイメージ写真

GH5は動画機としてしばしばsonyのα7シリーズと比較されます。簡単なスペックを比較すると下記の表のようになります。

 

GH5 sony α7ⅱ
画素数 2177万画素 2420万画素
フレームレート 〜180fps 〜120fps
手ブレ補正
ボディ重量 645g  565g

より詳しく見ていきましょう。

 

【α7優勢】感度、解像度

SONY α7ⅲの方が暗闇が強い

単純にマイクロフォーサーズとフルサイズという違いからも明らかですが、暗闇における感度はかなり異なってきます。一方の解像度ですが、写真において大きな違いとなる場合があります。具体的には大きなスクリーンに映す場合やプリントする場合ですね。こういう時はsonyの方が解像感という点では軍配が上がります。

ただ動画においては最大でも4Kとなってくるので、動画だけで考えたらここはさほど大きな違いにならないかもしれません。

 

【α7優勢】オートフォーカス性能

sonyのαシリーズはオートフォーカスが早くて正確だと言われています。私もsonyのα7で写真を撮った時に一番感動したのがオートフォーカスの速さでした。特にAIを駆使しているとされるα7ⅲの瞳AFは圧巻で、瞬時に瞳に正確にピントを合わせて撮影できます。一度sonyのフォーカススピードに慣れてしまうと乗り換えする気がなくなると思いますね(笑)

こういったAF周りはやはりsonyが強いです。

【GH5優勢】豊かな階調表現

GH5は動画を10bit(1024通りのRGB)データとして内部記録できます。対してsonyは動画を8bit(256通りのRGB)までしか記録することはできません。ここがsonyと比較した時の大きな違いだと感じてます。実際にグレーディングを行う時も多少強めの編集を施してもGH5で撮影した素材であれば色が壊れることがほぼ無く、安心してルック作りに取り組めます。

 

【GH5優勢】防塵・防滴などの耐久力

GH5は防塵・防水性能が高い

GH5の防塵防滴耐性は非常に評判が良く、厳しい環境下での撮影にも耐えうるとされています。私も多少の雨が降るなか撮影を行うことがしばしばあるのですが、ちょっとの雨ぐらいでは使用に全く問題がありません!加えて、GH5は耐低温性能の高さも誇っており、気温-10℃での使用も可能だとしています(私はそのような環境下で撮影したことがありませんが。)

大切な撮影の日に小雨が降っている、なんてことは良くあると思います。そんな時に安心して撮影ができるのはGH5の大きな利点だと感じています。

私の体感値ですが、sonyのαシリーズは周りの方の使用感などを聞いてると耐久力が少し物足りないのかな、というイメージがあります。

【GH5優勢】維持も含めたコストパフォーマンス

GH5の方がコスパが良い

2GH5とsony α7ⅲのボディの値段はどちらもそこまで差がありません。しかしレンズとなってくると話が別で、全体的にsonyの方が一回り高い値段となってきます。フルサイズ対応レンズなので仕方がないのことなのですが、やはりレンズ一本で6桁の値段などしてしますとさすがに構えてしまいすよね。対してマイクロフォーサーズは値段が全体的に安いのに加え、レンズも軽量な設計になりがちです。

このようにマウントに付いて回るレンズが扱いやすいと言う利点がGH5にはあります。

LUMIX GH5写真作例

ここまで主に動画メインで解説してきましたがGH5は写真も高性能です。

LUMIX GH5の静止画の写真

LUMIX GH5の広角写真

LUMIX GH5で紫陽花を撮ってみた

動画性能ばかりに目が行きがちですが、マイクロフォーサーズ最高レベルの解像度を持ってした写真もなかなかです。

ただボケ量は多少フルサイズ機に比べると劣る気がします。なのでボケ量重視の方には少し物足りなさが感じられるかもしれないです。

 

まとめ

最近youtubeが大きな流行を見せており、これから動画の時代がくるなどととよく言われていますよね。そんな時代の流れの中で一足先に映像に触れておくのは非常に価値があるのではないかと感じています。

筆者は初めは写真から入ったのですが、最近になって映像も勉強し始めています。そうして日々勉強するにつれ映像の面白さ、奥深さに引き込まれていってます。

写真に比べると難解でとっつきにくさがありますが、非常にクリエイティブな領域だと思います!

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