デジタル一眼レフカメラには様々な撮影モードがあります。
しかし、いろいろなモードがありすぎて、どの撮影モードを使えば良いか分からない人も多いと思います。
当サイトでは初心者の方には絞り優先モードとシャッタースピード優先モードの併用をオススメしています。
この記事ではカメラのモードの説明と絞り優先モード、シャッタースピード優先モードをオススメする理由を説明します。
目次
カメラのモードは沢山ある
カメラのモードは沢山あります。手元にはD3300がありますが、モードダイヤルには14種類も撮影モードがあります。
全て挙げますとガイドモード、エフェクトモード、ポートレートモード、スポーツモード、風景モード、クローズアップモード、こどもスナップモード、夜景ポートレート、オートモード、発光禁止オートモード、プログラムオート、シャッター優先オート、絞り優先オート、マニュアルです。
もうめちゃくちゃ沢山あります。初心者の方ですと、どれで撮影すれば良いか分からずに『とりあえずオートモード』で撮影している方も多いと思います。しかし、『とりあえずオートモード』というのは自分のイメージした写真を撮ることがなかなか難しいです。そこで、『とりあえずオートモード』で撮影している方は次の4つのモードから自分に合ったモードを選ぶことをオススメします。
オススメのモード一覧
モード名 | シャッタースピード | 絞り値 | 使用場面 |
プログラムオート | 自動 | 自動 | シャッターチャンスを逃したくないとき |
絞り優先モード | 自動 | 手動 | ボケの量を調節したいとき |
シャッタースピード優先モード | 手動 | 自動 | 被写体の動きを強調するとき |
マニュアルモード | 手動 | 手動 | 中級者以上向け |
それではこれらのモードについて解説していきます。
プログラムオートは、一番簡単に撮影できる
プログラムオートはシャッタースピードと絞り値が自動で決められるモードです。
プログラムオートは、カメラの設定が自動で決定されるので、初めて一眼レフやミラーレスを購入されたばかりの方におすすめです。
⇒プログラムオート(AE)の使い方と、オートとの違いについて
絞り優先モードはボケの調節が得意
上の表の4つのモードの中で、普段使うカメラのモードでオススメは絞り優先モードです。その理由は背景ボケの量を簡単に調節できるためです。デジタル一眼レフを購入したら綺麗な背景ボケには挑戦してみたいですよね。
絞り優先モードは、canonであればモードダイヤルを『Av』、ニコンであればモードダイヤルを『A』に合わせます。それでは、絞り優先モードを使う上でのコツを簡潔に説明します。
ぼかしたい時は、絞り値(F値)を小さくする
絞り値(F値)を小さくすると背景はボケます。一眼レフらしいボケの効いた写真を撮りたい場合は絞り値(F値)をなるべく小さくしましょう。
絞り値(F値)をどこまで小さくするこが出来るかは、レンズの性能によって左右されます。一般的なキットレンズですと、F5.6が下限です。中級クラスのズームレンズでF4、高級ズームレンズですとF2.8が下限となります。
ただ、単焦点レンズは別格で、安価なものでもF1.8、高級機ですとF1.2なんてものもあります。F値は小さければ小さいほど大きなボケが発生します。より大きなボケを得たい方は単焦点レンズがオススメです。
ぼかしたくない時は、絞り値(F値)を大きくする
絞り値(F値)を大きくすると、全体にピントが合っているように見せることが出来ます。全体にピントを合わせる場面は、風景写真や、人物と背景もクッキリと撮りたい場合に有効です。
ただし、絞り値(F値)を大きくしすぎると、画質が低下してしまいます。レンズにもよりますが、特別な意図が無い場合はF11くらいを上限にした方が良いと思います。
2-3.暗いシーンでは絞り値(F値)を小さくする
暗いシーンで絞り値(F値)が大きいまま撮影するとシャッタースピードが遅くなり手振れが発生してしまいます。室内で撮影する場合や、イルミネーションを手持ちで撮影する場合などは、絞り値(F値)をなるべく小さくしましょう。
なぜそうなるかというと絞り値(F値)を変えることによって光の入る量が変わるためです。その理由をご説明します。
絞り値(F値)が大きい状態
これはレンズを内側から見た状態です。今この状態はF16です。絞り値(F値)が大きい状態は光の出入り口が小さいです。中央の小さな部分からしか光が入ってきません。そのため、暗いシーンに弱く手振れが発生しやすくなります。
絞り値(F値)が小さい状態
絞り値(F値)が小さい状態は、絞りが開かれ多くの光を取り込むことが出来ます。今、この状態はF1.4です。暗いシーンに強くレンズの光を取り込む量は最大となります。暗いシーンでは積極的に絞り値(F値)を小さくしましょう。
特に意図しない時は開放から絞り値(F値)を2段絞る
絞り値(F値)は開放から2段絞ったあたりが最も高画質になります。理由はレンズというのは周辺よりも中央の方が画質が良いためです。
開放で撮影すると、周辺減光、色収差、歪みなどが発生します。2段絞るとレンズの周辺は使わずに中央付近で光を通すようになるため画質が向上します。
2段絞るというのは、レンズの絞り値(F値)を2倍にした値です。つまりF2.8のレンズであればF5.6が最も高画質になります。F5.6のレンズであればF11が最も高画質になります。(ただし、レンズの機種により個性がありますので参考程度でお願いします・・・。)
そのため、背景をボケさせたい、背景までクッキリ写したい、といった意図が無いときは絞りを2段分絞った絞り値(F値)を基準にして撮影しましょう。
シャッタースピード優先モードはブレを防ぎたい時に使う
旅行や普通の撮影でしたら、9割ほど絞り優先モードでまかなえると思います。絞り優先モードほど出番は少ないと思いますが、シャッタースピード優先モードも思い通りの写真を撮るためには重要なモードです。
被写体の動きを強調する時は、シャッタースピードを遅くする
被写体の動きを強調したい場合は、シャッタースピードを遅くしましょう。滝や川の場合は1秒以上のシャッタースピードで撮ると良いです。
ただし、シャッタースピードを遅くしすぎると、手振れが発生しやすくなります。手振れが発生する場合は、三脚を使って撮影すると良いです。三脚が無い場合は、テーブル等にカメラを置いて2秒のセルフタイマーで撮影するとブレが無い写真を撮ることが出来ます。
被写体の動きを止める時は、シャッタースピードを速くする
被写体の動きを止めるときはシャッタースピードを速く設定しましょう。イルカのジャンプのようなシーンであれば、水面の水の様子も明確に残すために出来るだけ速いシャッタースピードに設定すると良いと思います。1/1000秒未満で撮影すると良く撮れます。
シャッタースピードを速くし過ぎると暗くなってしまう
シャッタースピードを速くし過ぎると写真が暗くなってしまう場合があります。シャッタースピードが速い、ということはカメラに取り込める光の量が減る、ということです。そのため、光を沢山取り込めるようカメラの設定などを見直しましょう。どうしても暗くなってしまう場合は次のような対応を行いましょう。
明るい写真に仕上げるための見直しポイント4
- ISO感度を上げましょう
- シャッタースピードを遅くしましょう
- 明るいレンズを購入しましょう
- 明るい場所に移動しましょう
まとめ
いかがでしたでしょうか?
初心者の方には絞り優先モードを基本に、必要に応じてシャッタースピード優先モードを使うのがオススメです。私の使用割合としては絞り優先モード:シャッタースピード優先モードは9:1くらいの比率でした。それくらい絞り優先モードは使い勝手が良いです。