「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」は、ソニーの高級フルサイズミラーレスカメラ用の望遠ズームレンズです。このレンズは、優れた解像度、高速・静音のオートフォーカス、そして手ぶれ補正機能を備えており、野生動物やスポーツイベントなど、多様な撮影シーンで威力を発揮します。本記事では、このレンズの特徴や使用感、そして優れた性能について詳しく解説します。
目次
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSの中古購入レビュー
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSを購入し沢山の撮影を経験しましたが、その中で感じてきたことをレビューしていきます。
まずはデメリットから記載していきます。
この記事を読んでいる方はFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSの購入を考えている方であると思いますので、デメリットを抑えたうえで購入を考えましょう。
【デメリット】フードが割れやすい?
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSを中古で購入し三か月ほどしたあるときに気が付いたのですが、フードにヒビが入っていました。
とくに衝撃を与えた覚えがないのですが・・・。個体差はあると思うのですが、フードを過信しないよう注意しましょう。
白いプラスチック部分にヒビ自体は入っているのですが、フード先端部分が黒色のゴム製となっておりますので、完全に破損することはありませんでした。
ですので、ひび割れてはいますが引き続きこのまま使っていきたいと思います。
安いフードですとゴムの部分がなくヒビが入る=即使用不可になってしまいますので、ゴムの保護があってよかったなと思います。
【デメリット】ズームで全長が伸びる。防水防塵に不安
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSのデメリットはズームをすると全長が伸びてしまうことでしょう。
ズーム前の写真です。
ズーム中の写真です。
この写真のように、結構な伸びをします。全長としては1.5倍くらいになるイメージです。
伸び縮みするのは、縮んでいるときにコンパクトになるのがメリットではありますが、
防塵防滴に不安を覚えてしまいます。
一度、伸ばした状態で水滴を付けてしまったことがあり、かなりヒヤッとしました。
その際は気が付いて水滴を確実に布で拭いてから縮めたのですが、気が付かなかったら危なかったかもしれません。
一応、公式サイトには防塵防滴に配慮した構造との記載はあるのですが、あくまでも『配慮』ですから過信は禁物です。
【デメリット】大きく重いので気軽に持ち運びは困難
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSはズーム域や明るさを考えると比較的にコンパクトにまとまってはいますが、それでも気軽に持ち運ぶ、という撮影には不向きです。
しっかりと気合を入れて撮影する際に使用することが多いですね。
とはいえ、ライバルのFE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSよりは軽いのはメリットと言えます。
【デメリット】価格が高い
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSはシンプルに高いです。希望小売価格383,900円(税込)という恐ろしいお値段・・・。
妻には値段について内緒にしています。
価格は日々変動していますので、現在の価格は下記リンクからご確認ください。
【メリット】解像度が高く、描写が素晴らしい
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSの最大のメリットとしては、その圧倒的な解像度でしょう。
運動会での撮影をしましたが、ピントが合っている部分はバリバリに解像し、背景はとろけるようなボケた写真を撮ることができました。
ズームレンズとは思えない解像度でα9の2420万画素の性能をフルに発揮できているようです。トリミングを行っても解像度感の低下は少なく、その光学性能には驚かされます。
5000万画素を超えるようなカメラでも問題なく撮影できると考えています。
【メリット】オートフォーカスが極めて速い
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSはオートフォーカスの速度も極めて速く、運動会での撮影ではピントが迷うことや外れることはありませんでした。
特に動きが速いシーンでも的確に瞳を捉え続けていました。広角端、望遠端、解放などの設定でも、オートフォーカスに問題はみられませんでした。
非常にオートフォーカスが速いため、運動会パパとしては最強のレンズを手に入れたと自負していますw
【メリット】手振れ補正を搭載している
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSを購入してから気が付いたのですが、FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSにはレンズに手振れ補正の機能があります。
SONYは本体で補正するので、レンズにはこういった機構はないと思っていたのですが、思わぬ機能がありうれしく感じます。
実際に試してみたのですが、2段~3段程度の手振れ補正効果があるように感じます。
特に400mmは手振れが激しく発生しやすいため、常に手振れ補正はONにして撮影を行っています。
【メリット】フィルターを扱う配慮がある
細かい部分ですが、フード部分にはNDフィルターを操作できる機構が備わっています。
一度も使ったことはないのですが、いつでも使えるという安心感はあります。
作りもしっかりしており、普段はしっかりとロックされており、撮影の途中で動くようなことはありません。
【メリット】テレコンを装着できる安心感がある
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSはテレコンを装着することができます。テレコンを装着すると1.4倍~2倍まで望遠を拡張することができます。
あとからもっと望遠機能が欲しい、と感じても拡張していくことができるため安心ですね。
ここまではメリット、デメリットを紹介しましたが、ここからは作例を交えつつレビューします。
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSの作例。最高すぎる使用感!
菜の花の中で撮影しました。
ズームレンズとは思えないトロトロのボケ具合が美しく撮れたと感じています。
ピントが合っている部分はカリカリに解像しており、非常にメリハリのある写真を撮ることができます。
400mm望遠端で撮影しました。圧縮効果を活かした撮影が得意で、情報量の多い写真を撮ることができます。
前ボケや背景ボケも美しく自然なボケをしてくれます。
逆行で撮影しているのですが、パープルフリンジなども発生することなく素直な写真を撮ることができます。
こちらは350mmほどで撮影しました。光の強い厳しい環境でしたが、色にじみもなく素直な発色の写真を撮ることができました。
実写を見ていただければお分かりですが、発色が良く、色にじみも認められず非常に素直な表現ができるレンズといえます。
さて、レビューは以上になるのですが、ここからはライバルレンズのFE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSとの比較をしてみたいと思います。
『FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS』 VS 『FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS』
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSを購入するにあたり、迷ったのがFE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSの存在です。
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSよりも、望遠ができるため非常に迷いました。
しかし、最終的にはFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSにしました。その理由を書きます。
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSの方が明るい
・FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
・FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS
それぞれ、F4.5-5.6とF5.6-6.3というF値です。広角側は2/3段分、望遠側は1/3段分の違いがあります。
曇りなどの撮影ではシャッタスピードが落ちてくることもあり、できるだけ明るいレンズが欲しいと思いFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSを購入いたしました。
2/3段、1/3段分の差ではありますが、特に室内で撮影する場合には大きな影響があると感じます。
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSの方がズーム域が広い
望遠端だけをみればFE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSの方が優位なのですが、広角側と望遠側の比率を比較すると、そのレンズの使い勝手が見えてきます。
・FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
・FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS
100-400mmでは4倍のズーム域、200-600mmでは3倍のズーム域となり、FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSの方が使い勝手が良いことがうかがえます。
FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSでは200mmスタートですので、使い勝手はやや悪いと感じます。
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSの方が軽量&コンパクト
・FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSは1395g
・FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSは2115g
それぞれの重量は上記のとおりです。
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSを使っていても重いレンズだなぁーと感じることが多いのですが、
FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSさらに1.5倍くらいの重さになります。
総評 神レンズ!
【メリット】
解像度が高く、描写が素晴らしい
オートフォーカスが極めて速い
手振れ補正を搭載している
フィルターを扱う配慮がある
テレコンを装着できる安心感がある
【デメリット】
フードが割れやすい?
ズームで全長が伸びる。防水防塵に不安
大きく重いので気軽に持ち運びは困難
価格が高い
総じて非常に満足度の高いレンズです。
主に運動会やポートレートで使用していますが、使い勝手も良いうえに卓越した写真を撮ることができます。
ボケも自然で美しくとても気に入っています。
長く愛用するレンズになりそうです。