デジタル一眼レフカメラやミラーレスカメラはレンズには様々な種類のものがあります。
それぞれのレンズの特徴などについて解説します。
目次
高倍率ズームレンズ
種類:高倍率ズームレンズ
焦点距離:18-250mmや28-300mmなど
価格:3万円~
撮影難易度:易しい。万能で扱いやすい。
高倍率ズームレンズの長所
高倍率ズームレンズは、『便利ズームレンズ』とも言われ幅広い焦点距離が特徴のレンズです。広角から望遠まで幅広い撮影に対応可能です。
広角で風景を撮影した後レンズの交換無しですぐに遠くの鳥等の撮影を瞬時に行うことが出来ます。
高倍率ズームレンズの短所
F値が大きいレンズが多く夜間や室内での撮影は苦手です。画質もほかのレンズと比較するとやや悪い傾向があります。
高倍率ズームレンズのコツ
暗い場所での撮影が苦手であるため、手振れ補正のあるレンズを選ぶと良いでしょう。
マクロ機能のあるレンズを選べば、広角、望遠、マクロとほぼすべての撮影状況に対応することが出来るようになります。
広角ズームレンズ
種類:広角ズームレンズ
焦点距離:10mm~35mm程度
価格:3万円~
撮影難易度:やや難しい。画角が広く散漫な写真になりがち。
広角ズームレンズの長所
広角ズームは風景や情景を広く撮影することが得意な種類のレンズです。狭い室内、建造物、風景等の撮影に適しています。
広角ズームレンズは、近くの被写体が大きく、遠くの被写体が小さくなるという特徴があります。そのため、距離感、遠近感を強調することが出来ます。
広角ズームレンズの短所
広い場所での撮影には『ただ広いだけの写真』になってしまう場合があります。風景を撮影する場合は標準レンズで広角側が足りずに広角ズームを買い足すときはその点に特に注意が必要です。
広角ズームレンズは背景をボカすことが苦手である点にも注意が必要です。背景ボケは焦点距離が長く、F値が低いほど大きくボケます。広角ズームレンズは焦点距離が短いことが特徴で、F値もF4~5.6程度が一般的です。
超広角レンズのおすすめ商品の詳細はこちらの記事で解説しています。
広角ズームレンズの撮影のコツ
あえて狭い場所で撮影する
広角ズームレンズで風景を広く撮ると『ただ広いだけの写真』になってしまう場合があります。
広角ズームレンズでオススメしたい撮影場所は狭い室内や林の中です。狭い空間で撮影することにより、そこに広がりを感じる写真を撮影することが出来ます。
撮影する高さに変化を付ける
広角ズームレンズで撮影する場合は、撮影する高さに変化を付けると良いです。低い位置で撮影すると、手前の被写体を強く協調することが出来ます。
集合写真などでは、高い位置から撮影すると印象的な写真を撮ることが出来ます。高い位置から撮影すると背景もすっきりとする場合が多いためオススメです。
単焦点レンズ
種類:単焦点レンズ
焦点距離:35mmや50mmなど
価格:1万円~
撮影難易度:比較的易しい
単焦点レンズの長所
単焦点レンズの長所はF値が小さいことです。一般的なズームレンズは中級機でF4、高級機でもF2.8です。単焦点レンズは安価なものでF1.8、中級機でF1.4、高級機ではF1.2という驚異のF値です。
そのF値を活かして非常に強力なボケを発生させることが出来ます。
暗いシーンにも強く室内や夜間の撮影も手振れを気にすることなく手持ちで撮影することが出来ます。
単焦点レンズの短所
単焦点レンズにはズーム機能がありません。基本的には自分が移動することによってズームの変わりをすることになります。近寄ることが出来る被写体の場合は良いのですが、運動会や動物園など移動に制約がある撮影のシーンは苦手です。
単焦点レンズの撮影のコツ
単焦点レンズのボケを活かすと良いでしょう。ボケを活かすためには、被写体に寄る、被写体とぼかしたい背景を遠くするという2点を心がけましょう。
望遠ズームレンズ
種類:望遠ズームレンズ
焦点距離:70-200mmや55-300mmなど
価格:1万円~
撮影難易度:普通。手振れに注意が必要。
望遠ズームレンズの長所
近づくことが出来ない遠くの被写体を撮ることが出来る種類のレンズです。動物園や子供の運動会では大活躍します。
被写体と背景が近くの見える『圧縮効果』が特徴です。離れていても被写体と背景が近く見えるため、背景に被写体を自然に溶け込ませることが出来ます。背景を強調して迫力を出したり緊張感を表現することが出来ます。
望遠ズームレンズは標準ズームレンズや広角レンズと比較して大きなボケが特徴です。焦点距離が長くなれば長くなるほどボケが大きくなります。
望遠ズームレンズの短所
望遠ズームレンズは手振れに注意が必要です。焦点距離が長くなるほど手振れが発生しやすくなります。手持ちで撮影する場合は1/焦点距離のシャッタースピードを下回ると手振れが発生しやすくなると言われています。
広角の撮影が出来ないため旅行などでは不向きです。
望遠ズームレンズのコツ
なるべく望遠側を使い『圧縮効果』を最大限活用すると良いでしょう。例えば動物園でライオンの群れを撮影する場合は、なるべく望遠側で撮影して圧縮効果を生かして遠近感の無い写真を撮りましょう。
望遠ズームレンズのおすすめについてはこちらの記事で解説しています。
標準ズームレンズ
種類:標準ズームレンズ
焦点距離:18-55mmや24-70mmなど
価格:1万円~
撮影難易度:易しい。万能で扱いやすい。
標準ズームレンズの長所
標準ズームレンズは癖のない自然な見たままの写真を撮ることが出来る種類のレンズです。初心者でも扱いやすくオールマイティに多彩な表現が可能です。
デジタル一眼レフカメラやミラーレス一眼を購入するときにキットレンズとして付いてくるレンズは標準ズームレンズです。
標準ズームレンズの短所
オールマイティで癖が無いということは、そのぶん構図や撮り方などを工夫しないと味気ない写真となってしまいます。
標準ズームレンズの撮影のコツ
標準ズームレンズは多彩な表現が可能です。広角側では風景や狭い室内で活躍します。望遠側では、人物や動物の顔をアップで撮影することが可能です。
ズームレンズ全般で言えることですが、広角側よりも望遠側で撮影した方がより自然に撮ることが出来ます。
写真の歪みも望遠側の方が少ないです。そのため、標準ズームレンズを購入したら望遠側をメインで使用して広角側は必要に応じて使用すると良いでしょう。
マクロレンズ
種類:マクロレンズ
焦点距離:40mmや85mmなど
価格:3万円~
撮影難易度:比較的易しい
マクロレンズの長所
マクロレンズは被写体にかなり寄ることが出来るレンズです。小さなお花や料理などを撮影するのに適しています。
F値もF2.8前後の製品が多く、被写体に寄ることが出来ることも相まって大きなボケを表現することが出来ます。
マクロレンズの短所
マクロ以外の性能は高くないです。F2.8は単焦点レンズと比較すると性能は劣っています。
マクロレンズの撮影のコツ
マクロ機能と低いF値を活かして被写体に最大限寄って大きなボケを作ることが大切です。
マクロレンズだからと言ってマクロしか使えないというわけではなく、常用の単焦点レンズとしても使えます。ポートレートや風景撮影にも使えるため万能なレンズとも言えます。