一眼レフなどのカメラには様々な撮影モードがあります。
今回は絞り優先AEについて使い方や、その効果について説明します。
目次
絞り優先AEとは?
絞り値(F値)を自分で決定して、シャッタースピードはカメラにお任せするモードのことです。
絞り優先AEにするにはモードダイヤルを絞り優先AEに合わせましょう。
ニコンのカメラを絞り優先AEにするには『A』と書かれたダイヤルに合わせます。
Canonのカメラを絞り優先AEにするには『Av』と書かれたダイヤルに合わせます。
ダイヤルに合わせたあとに、コマンドダイヤル等を回して絞り(F値)を変更することが出来ます。
絞り優先AE使用時はISO感度オートで
絞り優先AE使用時はISO感度はオートがオススメです。
ISO感度とシャッタースピードをオートにすることにより、撮影者は絞り値(F値)の設定に集中することが出来ます。
特に初心者のうちは操作もままならないと思いますので、ISO感度はオートにしておきましょう。
絞り優先AEの使い方と効果
絞り優先AEで絞り(F値)を変更すると、ピントの合う範囲を変更することができます。
絞り(F値)はF5.6、F8、F11というように、『F』と『数字』を組み合わせて表現されます。
絞り値(F値)を大きくするとピントが全体に合う
絞り優先AEで絞り値(F値)を大きくすると、画面全体にピントが合うようになります。
ピントの合う範囲が広いことを被写界深度が深い、とも言います。
上の写真は絞り優先AEで絞り値(F値)をF16に設定して撮影しました。
ピントは手前のダンボー君に合わせていますが、後ろのダンボー君や、さらにその後ろの背景もあまりボケないで見えていると思います。
絞り優先AEで絞り値(F値)を大きくして撮影する場合は、風景を撮影する場合に適しています。
画面の端から端まで全部にピントが合っているように見えるため、雄大な自然を満遍なく写真に写すことができるためです。
なお、絞り値(F値)は大きくしすぎると画質が低下します。
そのため、特に意図がある場合を除き、絞り値(F値)を大きくする場合はF8~F11程度までに抑えると良いでしょう。
絞り(F値)を小さくするとピントは一部に合う
絞り優先AEは、絞り(F値)を小さくするとピントの合う範囲は小さくなります。
ピントの合う範囲が狭いことを、被写界深度が浅い、とも言います。
上の写真は絞り優先AEで絞り値(F値)をF1.4に設定して撮影したものです。
後ろ側のダンボー君は大きくボケているのが分かると思います。
絞り優先AEで絞り値(F値)を小さくして撮影すると、一部にピントが合い、背景は大きくボケます。
そのため、写真の主役に注目を集めたいときなどに有効です。
シャッタースピードが遅くなる場合は
絞り優先AEで絞り値(F値)を大きくすると、シャッタースピードが遅くなり手振れしてしまう場合があります。
その場合は、絞り優先AEで絞り値(F値)を最も小さい数値にしましょう。
絞り値(F値)は小さければ小さいほど多くの光を取り込めるようになるためです。
絞り値(F値)やシャッタースピード、ISO感度についてはこちらをご覧ください。
絞り値(F値)による背景ボケの変化について
絞り値(F値)を変えるとどのようにボケが変化していくのでしょうか?
実際に絞り値(F値)を変化させて撮影してみました。
使用機材は本体はCANON5DMark3、レンズは50mmF1.8単焦点を用いています。
絞り優先AEモードでまずはF22で撮影しました。
絞り値F22は使用したレンズでは最大の数字です。
ピントは右手前のフェンス部分に合わせていますが、背景ボケは少なく奥の方まで割とシャープに見えますね。
絞り優先AEモードで絞り値(F値)をF11に設定して、撮影しました。
奥の景色が少しボケてきたのが分かりますね。
絞り優先AEモードで絞り値(F値)をF8に設定して、撮影しました。
徐々にボケが強くなっていきます。
これくらいが自然なボケ感なのではないでしょうか
絞り優先AEモードで絞り値(F値)をF5.6に設定して、撮影しました。
背景は強くボケてきましたね。
手前のフェンスが大きく強調されています。
絞り優先AEモードで絞り値(F値)をF2.8に設定して、撮影しました。
背景は強烈にボケています。
絞り優先AEモードで絞り値(F値)をF1.8に設定して、撮影しました。
使用したレンズで最も絞り値(F値)が小さい状態です。
ボケすぎてフェンス以外の部分が何か分からない状態になっています。
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