SONYが発売した最新のミラーレス一眼カメラ「α9」についてレビューしていきます。α9は、2017年に発売されたミラーレス一眼ですが、現在においても、プロカメラマンでも驚くような高画質・高速性能を誇っています。
α9は高速性能にも優れています。秒間20連射で瞬間的な動きの撮影にも対応できます。また、電子シャッターによる無音撮影も可能で、音を気にせず撮影することができます。
α9の特徴について、今回は詳しくレビューしていきます。さあ、あなたもα9の魅力に迫ってみましょう!
今更だが、SONYα9を購入しましたので、レビューします
なぜ、今更α9を買ったのか?安い点、リアルタイムトラッキングが決め手!
α9は2017年5月26日に発売されたSONYのミラーレス一眼です。
この記事を執筆しているのは2023年・・・5年以上も前の古いカメラをなぜ購入したのか。
それはズバリ!価格です!
α9が発売された当時は、45万円以上もする超高級機でした。私のような一般人にはすぐに手を出せるカメラではなかったのです。
しかし、時間の経過とともに価格も落ちてきており、現在はかなり手が届きやすい価格になってきたため、購入に至りました。
そして、その機能面・・・瞳AF&リアルタイムトラッキングを搭載している点も購入の理由です!
瞳AFを搭載しているカメラは多いのですが、リアルタイムトラッキングを搭載しており、かつ安価なカメラがα9しかなかったということです。
瞳AFは人の瞳を追って自動にフォーカスを合わせる機能です。
リアルタイムトラッキングは指定した対象物を追い続けて、自動的にフォーカスを合わせる機能です。
α9Ⅱ、α7Ⅲ、α7Ⅳとの比較、違い
私がα9を購入するにあたり、検討した機種はα9,α9Ⅱ、α7Ⅲ、α7Ⅳです!
4機種を比較した結果、α9にしました。その際に比較表を作成したので、本記事で共有したいと思います。
【比較表】
α9 | α9Ⅱ | α7Ⅲ | α7Ⅳ | |
有効画素 | 2420万画素 | 2420万画素 | 2420万画素 | 3300万画素 |
リアルタイムトラッキング | 〇 | 〇 | × | 〇 |
ブラックアウトフリー | 〇 | 〇 | × | × |
測距点数 | 693点 | 693点 | 693点 | 759点 |
ファインダー解像度 | 368万 | 368万 | 92万 | 368万 |
液晶モニター | チルト | チルト | チルト | バリアングル |
シャッター速度 | 1/32000 | 1/32000 | 1/8000 | 1/8000 |
手振れ補正 | 5.0段 | 5.5段 | 5.0段 | 5.5段 |
連射(秒) | 20コマ | 20コマ | 10コマ | 10コマ |
撮影可能バッテリー | 約650枚 | 約690枚 | 約710枚 | 約580枚 |
本体重量 | 約588g | 約593g | 約565g | 約573 g |
メモリカード | UHS-II | UHS-II | UHS-II | CFexpress Type A |
価格 | 〇 | × | 〇 | × |
比較表としては上記のとおりです。
後継機や他の高級機と比較しても全く見劣りしないかと思います。
α9Ⅱは機能の違いがほとんどなかった
α9Ⅱはα9と比較し、価格が高いのがネックでした。価格が10万円ほど高いのに性能がほとんど変わらないため、候補から外しました。
α9Ⅱが向いている人は?
α9はフリッカーがでることがあり、α9Ⅱは対策済みであるため、この点に魅力を感じる人はα9Ⅱがおすすめです。フリッカーについては後から解説します。
最後まで迷ったα7Ⅲは安価だったがリアルタイムトラッキングがない。
α7Ⅲはα9と比較し、安価で魅力的で最後まで迷っていました。
しかし、瞳オートフォーカス性能はα9のほうが上です。さらにリアルタイムトラッキングに対応しておらず、私には向いていないと思い、購入には至りませんでした。
α7Ⅲが向いている人は?
とにかく安く購入したい、瞳オートフォーカスが使えればOKな方
α7Ⅳは価格が非常に高い。ブラックアウトフリーではない
α7Ⅳはα9よりも画素数も高く、オールラウンドに使える名機ですが、価格が非常にネックでした。
また、ブラックアウトフリーに対応しておらず、連射を使いたい私には不向きと考えました。
α7Ⅳが向いている人は?
お金に余裕がある方
連射に拘りがない方
α9のデメリット
購入に至ったα9ですが、メリットを書く前に実際に使って感じたデメリットを先に記載したいと思います。
【デメリット】フリッカーがでることがある
α9のデメリットとして最初に挙げたいのがフリッカーという現象です。
明滅している照明光の下で電子シャッターを切ると、縞模様になって撮影される現象です。
言葉で説明してもわからないと思うので、実際の写真をご覧ください。
この写真ですが、適正露出で撮影したにもかかわらず、全体的にやや暗い印象になってしまっています。
特に右側半分が暗くなってしまっていることにお気づきでしょうか。
これは蛍光灯が連続的に発光している照明のためこのように縞模様のようになってしまいます。
フリッカー現象は電子シャッターのみ発生しますので、メカシャッターにすれば発生を防ぐことが可能です。
とはいえ、α9はメカシャッターは5枚/秒の連射速度になりますし、ブラックアウトフリーでもありません。
この点は残念ですが割り切るしかないですね。
室内の蛍光灯の下での撮影をメインに考えている方は注意が必要です。
【デメリット】APS-Cモードは1030万画素
α9はAPS-Cモードが搭載されています。細かい説明は省きますが、簡単に言うと約1・5倍にズームインされる機能です。
もう少しズームしたいな、という際に私はよく利用するのですが、このモードですと1030万画素になってしまいます。
α7Ⅲも同程度の1030万画素ですが、α7Ⅳは1400万画素です。
とはいえ、トリミングさえしなければ1030万画素でも十分とは思います。
【デメリット】動画での瞳AFには対応していない
α9の動画性能についてはほとんどチェックせず購入したのですが、動画では瞳AFには対応していませんでした。
オートフォーカスは効くのですが、写真撮影時よりも性能はかなり落ちます。
イメージ的には旧世代の一眼レフの動画撮影と同程度のイメージです。
動画を撮りたい方はα7Ⅳなどほかの機種を検討したほうがよいでしょう。
私は写真がメインでしたので、特段気にならないです。
【デメリット】使用するレンズによっては20連射が使えない場合がある
α9を購入した際に最初に使ったレンズがシグマのレンズでした。
→シグマ85mm F1.4 DG DN購入レビュー。比較&ポートレート作例付き
しかし、シグマ製のレンズでは20枚/秒に対応しておらず、13.75枚/秒に制限されてしまいます。
これはシグマ製のレンズに限らず、タムロンなどのサードパーティーレンズも同様です。
また、SONY製のレンズであっても20連射に対応していないレンズもあります。
詳しくは下記のリンクから対応レンズ一覧をご覧ください。
お使いのレンズや、一緒に購入を考えているレンズが対応しているか、必ず確認してください。
【デメリット】SDカードにしか対応していない
α9は秒間20連射を使うと約11秒ほど撮影が可能で、220枚ほどを内蔵メモリにいったんバッファします。※圧縮RAWの場合
SDカードへ転送するのですが、SDカードの種類によっては時間がかかります。
私のSDカードは書き込み速度90MBのものを使用していますが、すべて転送する際には約1分30秒ほど必要になります。
SONY製の高級SDカードであれば書き込み速度300MBのものがあり、これを利用すると約30秒で書き込みが完了します。
ただ、高級ですので、私は買えませんでした・・・。
予算に余裕のある方はSONY製のSDカードがおすすめです。いつか買いたい!
私は安価なSDカードを使用していますので、長い時間連射したい場合などは、必要に応じてあえて秒間10連射を使うようにしています。
また、α7ⅣではSDカードのほかにCFexpress Type Aに対応しており、書き込み速度700BMで対応できます。
連射しっぱなしでも連射が途切れないため、長い時間連射したい場合はα7Ⅳのほうが優位かと思います。
α9のメリット
ここまでデメリットを主に紹介してきましたが、ここからは買って良かっと思ったことを記載していきます。
【メリット】秒間20連射&ブラックアウトフリーが最高に使いやすい
秒間20連射&ブラックアウトフリーがとにかく使い勝手が良いですね。
一眼レフや通常のミラーレス一眼を使ったことがある方ならわかると思いますが、シャッターを切るときは一瞬暗転するんですよね。
ですので、連射をするとシャッターが切れるたびに暗転するため、被写体を追うことが困難になります。
α9であればこのようなブラックアウト現象が起きないため、被写体をスムーズに追従することが可能です。
※メカシャッターではブラックアウトが発生します
言葉で説明しても、体感しにくいと思いますので、SONYの公式動画をご覧ください。
40秒くらいのところからブラックアウトフリーについて解説されています。
【メリット】瞳AFの食いつきが良い
α9を使って最初に感じたのが、瞳AFの食いつきの良さです。
私はEOS RPというキヤノンのミラーレス一眼を使用していましたが、全くの別物と言っていいほど性能の差がはっきりしていました。
RPだと認識しなかったり、遅れ等でイライラすることがあったのですが、α9では全くそのようなことはありませんでした。
RPでは子供がブランコで遊んでいる写真を撮るのは結構難しかったです。3枚とって1枚くらいピントが合うものが撮れるか撮れないかくらいでした。
しかしα9であればほぼ確実に狙い通りの写真を撮ることができます。
成功写真の確率がかなり上がり、瞳AFの精度の高さに驚いています。
このようにややこちらよりの、横顔となっているような状態でも瞳AFは動作します。
【メリット】リアルタイムトラッキングを搭載している
α9には瞳AF以外にもリアルタイムトラッキングを搭載しています。
リアルタイムトラッキングとは、指定した対象物を追い続ける機能です。
この追い続ける機能の精度が非常に高く、一度食いついたら、なかなか離しません。
瞳AFよりも追従精度が高いため、確実に被写体をとらえたい際に重宝しています。
【メリット】1/16000秒、1/32000秒の超高速シャッタスピードに対応
私が使っていたRPでは1/4000秒までしか対応しておらず、F1.8くらいのレンズですと、昼間に撮影すると、シャッタスピードが足りずに、よく白飛びしていました・・・。
α9では1/32000秒(S、Mモードのみ選択可能)、その他のモードであれば1/16000秒に対応しています。
明るい単焦点レンズを使いたい場合に重宝しています。F1.4でもフィルター等を使用せずにそのまま撮影することが可能です!
総評 買って良かった!家族写真の枚数が劇的に増えた
最終的な結論としてはα9を購入してよかったと感じています!
連射や瞳AF、リアルタイムトラッキングを活用して、大量の家族写真を量産していますw
写真がメインの方であれば、コスパ抜群なのではないでしょうか?