SONYのミラーレス一眼カメラには、高性能なレンズが数多く存在します。その中でも、2017年に発売されたFE85mmF1.8は、非常に人気のあるレンズの1つです。このレンズは、85mmの焦点距離とF1.8の大口径を持ち、美しいボケ味と高い描写力を実現しています。また、軽量かつコンパクトな設計でありながら、高い光学性能を発揮するため、ポートレートやスナップ写真など、様々なシーンで活躍することができます。さらに、静音かつ高速なフォーカシングシステムを搭載しており、動物や子供の撮影など、素早く動く被写体を捉えることができます。この記事では、FE85mmF1.8の魅力について詳しく解説します
FE 85mm F1.8の中古を購入しました
FE 85mm F1.8、Sigma 85mm f/1.4 DG DN Art 、FE 85mm F1.4 GMとの比較
レビューの前に購入を検討した3機種を比較してみます。比較表は下記の通り。
名称 | 85mm f1.4 dg dn | FE 85mm F1.8 | FE 85mm F1.4 GM |
メーカー | SIGMA | SONY | SONY |
最短撮影距離 | 85cm | 80cm | 85mm |
質量 | 625g | 371g | 820g |
フィルター | 77mm | 67mm | 77mm |
FE 85mm F1.8は371gと最も軽く、最も寄れるレンズです。また、価格も安く購入しやすいメリットがあります。
あとは価格の下落率が低く、売却する際にも価格が下がっているリスクが一番低いとも言えます。
サイズも小さいFE 85mm F1.8ですが、解像度はどうなのかというと・・・、
FE 85mm F1.8の解像度
FE 85mm F1.8の解像度は上記の通りです。
注目したいのは、解放解像度です。中央が4811を記録し極めて高い数値を出しています。
端も4026であり、中央との差は16%しかなく、写真全体の解像度が安定していることがわかります。
Sigma 85mm f/1.4 DG DN Artの解像度
Sigma 85mm f/1.4 DG DN Artは解放での解像度が中央が約4100で端が2500に満たない数値となっております。
F2でも中央が4200、橋が3200ほどしかありません。
十分解像度としては高いのですが、FE 85mm F1.8と比較すると劣っている印象を受けます。
また、中央と隅では40%ほどの解像度の差があり、安定性にやや欠けています。
→シグマ85mm F1.4 DG DN購入レビュー。比較&ポートレート作例付き
FE 85mm F1.4 GMの解像度
FE 85mm F1.4 GMではF1.4では中央が4264、端が3495となります。F2ではFE 85mm F1.8とほぼ同等となります。
GMレンズというだけあって解像度は写真全域で安定しています。
とはいえ、FE 85mm F1.8よりはやや劣っており少し残念な印象です。
GMの解像度に肩を並べるFE 85mm F1.8は非常にコスパの良いレンズといえるかと思います。
FE 85mm F1.8のデメリット
前置きが長くなってしまいましたが、FE 85mm F1.8についてレビューをしていきます。
【デメリット】口径食が気になる 注意:補正不可能
FE 85mm F1.8を使っていて、まず気になったのが口径食ですね。
解放ではきれいな玉ボケにならず、レモン型のボケになることが多々ありました。
FE 85mm F1.8はコンパクトであるがゆえにレモン型のボケになることが多くあります。
コンパクトさの代償とも言えますね・・・。特に写真の隅になるほど、レモン型になりやすいため注意が必要です。
ちなみに口径食は編集などでの補正が難しい点も注意が必要です。
とはいえ、GMレンズも解放ではレモン型のボケになりますので、ある意味で割り切って考えたほうが良いきもします。
撮影してみて、気になった場合は1段くらい絞って撮影することで改善しますので、そういった対応も臨機応変にしていけば問題ないと思います。
【デメリット】パープルフリンジが盛大にでる
FE 85mm F1.8はパープルフリンジが非常に出やすいです。
パープルフリンジは光の明暗の多い場所がにじんでしまい、紫色になってしまう現象です。
具体的な例は下記写真をご覧ください。
この写真は自転車の銀色の部分が全体的に紫色に変色してしまっています。
こちらの写真は子供用ブランコの手すり部分が紫色に変色してしまっています。
このようにFE 85mm F1.8はパープルフリンジが一般的なレンズよりもでやすい傾向があり、
・最新式のオールドレンズ
とも一部の方には言われるほどです。矛盾した表現ですが、個人的には納得できる表現だと思います。
とはいえ、パープルフリンジは写真編集ソフトのライトルームで補正が簡単(ワンクリック)ですので、個人的にはそこまで気にしなくてもよいとは思います。
【デメリット】85mmの中では小型ではあるが、それなりに大きさはある
FE 85mm F1.8はGMやSIMGAのレンズと比較するとコンパクトではあります。
しかし、実際に使用してみると、少し重たいな・・・と感じることはあります。
家族のスナップをメインとしているため、カメラ以外にも持つものが多く、FE 85mm F1.8とα9を運用するのが苦痛に感じることもあります。
サイズ感がややあるので、子供の頭にカメラがあたってしまい1度大泣きされたこともあります・・・。
今は、子どもにカメラが当たらないよう細心の注意を払いながら撮影しています。
【デメリット】接写には向いていない。寄れません
FE 85mm F1.8はほかの85mmレンズよりは寄りやすいレンズです。
しかし、実際に使うとわかりますが全然寄れません。
テーブルフォトは無理です・・・。小物を撮るのはあきらめましょう。
人物や風景を撮る方には向いているかと思います。
ここまでFE 85mm F1.8のデメリットをひたすら紹介してきましたが、ここからはメリットをご紹介します。
FE 85mm F1.8のメリット
【メリット】コスパが良い!
FE 85mm F1.8のメリットとしては、コスパが良いことが挙げられます。
- FE 85mm F1.4 GM 254,100 円(税込)
- FE85mm F1.8 84,700円(税込)
- 85mm F1.4 DG DN | Art 132,000円(税込)
GMと比較すると3分の1くらいのお値段で購入することができます。
また、SIGMAの低下と比較しても5万円ほどお得に購入することができます。
【メリット】卓越した解像度
解像度については記事の冒頭で述べたように非常に良いです。解放からゴシゴリに解像します。
解像度重視の方はFE85mm F1.8はかなりおすすめできます!
【メリット】単焦点ならではの美しいボケ
FE 85mm F1.8は単焦点レンズです。大口径を活かした大きなボケ写真が得意です。
標準レンズを使っていて、単焦点レンズを使ったことがない方だとかなり驚かれるでしょう・・・!
実際にFE 85mm F1.8で撮影した写真です。
写真全体が非常に大きくぼけていて大口径レンズならではの写真が撮れています。
一眼らしいぼけた写真を撮りたい方にはおすすめのレンズです。
【メリット】素早いオートフォーカス。しかもほぼ無音
FE 85mm F1.8のオートフォーカスは非常に高速です。
85mm F1.4 DG DN | Artも保有していたのですが、FE 85mm F1.8のほうが速く感じます。
私は子供の撮影がメインなのですが、オートフォーカスで困ったことはないですね。
動物や子供など動く被写体を撮影したい方も安心して使えるレンズです。
【メリット】α1やα9の高速連射にも対応
FE 85mm F1.8はαレンズの中では安いほうのレンズなのですが、α1やα9の高速連射にも対応しています。
あまり知られていませんが、α1やα9のように高速連射に対応していないレンズも多数あるのでレンズ購入の際には注意が必要です。
上記の公式サイトの記載を見ていただければわかりますが、FE 85mm F1.8はα1の30枚/秒もの連射にも対応しています。
シグマの85mm F1.4 DG DN | Artは対応していないので、ご注意ください。
【メリット】コンパクトなので子供撮影では、お出かけする時に向いている
FE 85mm F1.8はほかの85mmのレンズと比較するとコンパクト&軽量です。そのためお出かけをする際でも気軽に撮影することができます。
以前は85mm F1.4 DG DN | Artを使用していましたので、やはりコンパクト&軽量というのは大きなアドバンテージに感じます。
気軽に持ち運んでバシバシ良い写真を撮れるので、ほぼつけっぱなしのレンズとなっています。
総評
メリット
- 価格が安い
- 解像度が高い
- ボケが美しい
- オートフォーカスが速い
- 高速連射の機種にも対応
- コンパクト&軽量
デメリット
- 解放では口径食が気になる
- パープルフリンジがでる
- 接写には向いていない
総じて非常に満足度の高いレンズです。買ってよかった・・・!軽くコンパクトなので、ガンガン撮りまくっています!