デジタル一眼レフカメラの購入を検討しているけれど、どんなところに注目して選べばいいか困っていませんか?
デジタル一眼レフカメラを購入して後悔する場合や、気が付いたら押し入れに入れっぱなしになるということにならないためにも、購入の際のポイントをご案内します。
目次
デジタル一眼レフカメラの選び方
センサーサイズはAPS-Cがおすすめ
デジタル一眼レフカメラは2種類あります。センサーサイズがフルサイズの一眼レフとAPS-Cの一眼レフです。
違いは多々ありますので、フルサイズとAPS-Cのデジタル一眼レフカメラの特徴を表にまとめてみました。
種類 | フルサイズ | APS-C |
---|---|---|
代表機種 | ニコン D800シリーズ D600シリーズ等 キャノン 5Dシリーズ 6D等 |
ニコン D3000シリーズ D5000シリーズ等 キャノン KISSシリーズ EOS7D等 |
画質 | 非常に高画質 | 高画質 |
暗い場所の撮影 | 非常に得意 | 得意 |
本体やレンズの大きさ | 大きい | 標準的 |
ボケの量 | 非常にボケやすい | ボケやすい |
フルサイズ用レンズ | 使用できる | 使用できる |
APS-C用レンズ | 使用できない | 使用できる |
焦点距離 | 1.0倍 | 1.5倍or1.6倍 |
価格 | 10万円以上 | 3万円台以上 |
使用用途 | プロ向き | 初心者からプロまで対応 |
フルサイズ一眼レフはプロ向きのカメラで、とても大きく、重くて高価なものです。一方APS-Cはフルサイズと比較して小さくて軽くて、比較的安価なモデルも多くあります。
初心者の方は、大きくて重いからデジタル一眼レフカメラを手放すことが非常に多いです。そのため、比較的軽量なAPS-Cの一眼レフカメラを購入した方が良いでしょう。
まずはレンズキットから始める
デジタル一眼レフカメラは、本体とレンズの両方を購入する必要があります。
通常のレンズであれば、3万円や4万円ほどするのが当たり前ですが、レンズキットであればレンズを実質5000円程度から購入出来ます。レンズ自体の性能はあまり高くありませんが、手軽に基本を学ぶのには丁度良いでしょう。
ただし、ダブルズームを購入する際には注意が必要です。望遠レンズを使う場面が明確になっている場合はダブルズームでも良いですが、通常使う場合であればレンズキットで十分です。
なお、デジタル一眼レフカメラには多くのレンズがあります。自分が撮りたい写真のイメージに合うレンズを探すのも一つの楽しみですね。
デジタル一眼レフカメラの代表的なレンズの特徴を表にしてみました。
標準ズーム | 標準的なズームレンズ 普段使いに最適 |
広角レンズ | 広い範囲を撮影可能 広大な風景の撮影に最適 |
望遠ズーム | 遠くの被写体をアップで撮影できる 大きな背景ボケ |
単焦点レンズ | ズーム機能は無い 驚異的な背景ボケと高画質が特徴 |
マクロレンズ | 小さな被写体をドアップで撮影出来る お花や昆虫などの撮影に最適 |
ミラーレスやコンデジも検討してみましょう
デジタル一眼レフカメラを購入して後悔するポイントとしては重さ、大きさが挙げられます。
デジタル一眼レフカメラは小型化が進んでいるとはいえ、どんなに軽くてもレンズ込みで500gはあります。例えるなら500mlのペットボトルを常に持ち歩くようなものです。
デジタル一眼レフカメラを手放したり、売り払う人の多くは持ち歩くのが面倒だから、というのが大半の理由です。そのため、デジタル一眼レフカメラの大きさに不安を持っている人は購入の際に特に注意した方が良いでしょう。
最近では、デジタル一眼レフカメラの他にもミラーレス一眼やコンパクトカメラもどんどん高画質化が進んでいます。特にミラーレス一眼はデジタル一眼レフカメラとの性能差がより少なくなってきています。
コンパクトカメラ、ミラーレス一眼、一眼レフの違いを表にまとめましたので、一度参考にしてみてください。
コンデジ | ミラーレス一眼 | 一眼レフ | |
画質 | 標準的 | 良い | 非常に良い |
レンズ交換 | × | ○ | ○ |
AF速度 | 遅い | 標準的 | 高速 |
背景ボケの量 | △ | ○ | ◎ |
ファインダー | 液晶画面 | 液晶画面 | 光学ファインダー |
大きさ | 小さい | 普通 | 大きい |
バッテリー | 短い | 短い | 長持ち |
撮影難易度 | 簡単 | 簡単 | 簡単 |
撮影の幅 | △ | ○ | ◎ |
コンパクトカメラは、小さくて軽いですが、他と比べて画質が良くない、レンズ交換が出来ないという欠点があります。
ミラーレス一眼はコンパクトカメラと一眼レフとの中間に位置するため非常にバランスが良い製品です。ただ、画質で一眼レフに及ばないということやレンズの種類、その他のアクセサリーがまだまだ少ない欠点があります。
デジタル一眼レフカメラは画質は良いですしレンズの種類も豊富です。しかし、本体が大きく重いですので、それが苦になって手放す人もいます。
メーカーはキャノンかニコンがおすすめ
シェア率の高いメーカーを選ぶ
デジタル一眼レフカメラはシェアの多いメーカーを選ぶのがおすすめです。つまりキャノンか、ニコンです。
2016年のシェアに関する統計は次の通りです。
デジタルカメラ(一眼レフ)
1. キヤノン 56.2%
2. ニコン 36.7%
3. リコーイメージング(PENTAX) 6.7%
キャノン、ニコンで90%以上のシェアがあります。シェアが少ないとレンズの種類が不利になります。
シグマやタムロンといったサードパティーのレンズメーカーは、まずはシェア率の高いキャノンとニコンのレンズを開発します。その後ソニー、ペンタックスのレンズの開発をするのですが、そのまま発売されないこともあります。
ユーザーもそれを知っているのでますますキャノンやニコンに売れ行きが集中します。このような状況になっているため、キャノンかニコンを選べば間違いないでしょう。
仲のいい友人と同じメーカーを選ぶ
デジタル一眼レフカメラのメーカーを選ぶ際には仲のいい友人と同じメーカーを選ぶのも良いです。デジタル一眼レフカメラは同一メーカーであれば、操作方法が似ているため、分からないことがあれば友人に聞くことが出来るためです。
また、デジタル一眼レフカメラは違うメーカーとはレンズ交換をすることが出来ません。そのため友人と同じメーカーであれば、レンズの貸し借りや試しに使ってみる、ということも出来ます。
友人のメーカーを聞いて出来るだけ同じメーカーのものを選びましょう。
メーカーの特徴で選ぶ
メーカーの特徴でデジタル一眼レフカメラを選ぶのも一つの手段です。どんな写真が撮りたいかによってメーカーを選びましょう。
ニコンの特徴
- 黒を主体としたクールな写真が得意
- 忠実な再現を求める
- 人物よりも風景写真が得意
キャノンの特徴
- 黒よりも白色や明るい写真が得意
- 忠実さよりも鮮やかさ重視
- 人物撮影が得意
2019年のオススメの機種
デジタル一眼レフカメラの選ぶ基準は分かったけれど結局おすすめの機種はどれ?ということで、2018年に購入するならこの機種が良いというのを紹介していきます。
キャノンKISS X7
【スペック】
有効画素数 | 約1800万画素 |
センサーサイズ | APS-C |
連続撮影速度 | 約4.0コマ/秒 |
Wi-fi機能 | × |
液晶サイズ | 3インチ |
タッチパネル | ○ |
可動液晶 | 固定式 |
測距点 | 9 |
重さ | 407g |
電池寿命 | 約380コマ |
常用ISO | 100~12800 |
映像エンジン | DIGIC5 |
レンズキット相場 | 38,000円 |
【長所】
このKISS X7は世界最軽量のデジタル一眼レフカメラです。非常に軽くて小さくて、小型のカバンにも難なく入ります。
画質も価格の割には良く、キレのあるシャープな写真を撮ることができます。手軽にデジタル一眼レフカメラを始めたい方や、プロの方のサブ機としても優秀な一台です。
白色のモデルもあり、おしゃれにデジタル一眼レフカメラを持ちたい女性にも人気があります。
【短所】
性能は全体的にやや低いです。
まず、測距点が少ないです。測距点とは、オートフォーカスでピントを合わせるポイントの数です。この数が多いほど、動いている被写体にピントを合わせやすいのですが、X7は9点しかありませんので、動いている被写体を撮るのはやや苦手です。
次にWi-Fi機能が付いていません。初心者向きの機種でWi-Fiが無いというのは、少し残念です。ただ、Wi-Fi機能付きのSDカードを別途購入すれば、スマホ等に直接転送することが出来ますので、この点は工夫次第でなんとかなるでしょう。
最後に、バリアングル液晶が非搭載です。バリアングル液晶とは可動式の液晶のことで、自由に角度を変えられる液晶画面のことです。足元からの撮影、高い場所からの撮影はバリアングル液晶が無くても何とか出来ますが、自撮りは出来ないです。そのため、自撮りをしたいと考えている方にはオススメ出来ないデジタル一眼レフカメラです。
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS Kiss X7 レンズキット EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM付属 KISSX7-1855ISSTMLK
ニコンD5600
【スペック】
有効画素数 | 2416万画素 |
センサーサイズ | APS-C |
連続撮影速度 | 約5.0枚コマ/秒 |
Wi-fi機能 | ○ |
液晶サイズ | 3.2インチ |
タッチパネル | ○ |
可動液晶 | 可動式 |
測距点 | 39 |
重さ | 465g |
電池寿命 | 約970コマ |
常用ISO | 100~25600 |
映像エンジン | EXPEED4 |
レンズキット相場 | 88,000円 |
【長所】
エントリー機としては、全体的にスペックが高いです。そしてかなり軽量で小型になっています。
測距点は39点ありエントリー機では最多です。39点あれば、動く被写体もしっかりととらえ続けることが出来るでしょう。
画質は良くニコンらしい安定感のある見たままの写真を撮ることが出来ます。
Wi-FIやBluetooth、ニコンオリジナルのSnapBridgeに対応していて、撮った写真をすぐにスマホに転送することができます。そのままSNSに投稿したり友人にLINE経由で写真を送ったりと非常に使い勝手が良いデジタル一眼レフカメラです。
バリアングル液晶が搭載されていて、高い位置、低い位置や自撮りも簡単に撮ることが出来ます。
18-55 VR レンズキットとダブルズームキットはD5600から新型のレンズが付属します。ステッピングモーターを搭載して旧式よりもオートフォーカスが格段に速く静かになっています。
おすすめはレンズキットですが、運動会の子供を撮りたいといったように望遠レンズを使う場面が明確に想定出来ている場合はダブルズームキットも検討してみましょう。なお、18-140 VR レンズキットは旧式のレンズですので購入の際には注意しましょう。
【短所】
発売間もないこともあり、エントリー機としては価格が高いです。価格が気になる場合は旧式のD5500も検討してみましょう。
一眼レフやミラーレスのおすすめ機種の紹介もしています。一緒にチェックしてみてください。