EOS RPとα7iiiはCanon,Sonyの人気のフルサイズミラーレスです。
形やセンサーサイズは同じですが、性能面や機能面では大きく違いがあります。
本記事ではフルサイズフルサイズミラーレスの違いを比較してどっちがいいか、買いなのかということを解説していきます。
本記事を読めばどちらが自分に合っているのかわかりますよ!
EOS RPとα7iiiはどっちがいい?違いを比較
EOS RPとα7iiiの比較表
EOS RP | α7iii | |
---|---|---|
有効画素数 | 2620万画素 | 2420万画素 |
センサーサイズ | フルサイズ | フルサイズ |
連写速度 | 5.0枚 | 10.0枚 |
液晶サイズ | 3.0型 | 3.0型 |
常用ISO感度 | 100~40000 | 100-51200 |
拡張ISO | 50-102400 | 50-204800 |
4K動画 | 24p | 30p |
測距範囲 | EV-5~18 | EV-3~20 |
重量 | 485g | 650g |
液晶タイプ | バリアングル | チルト式 |
シャッタースピード | 1/4000-30秒 | 1/8000-30秒 |
サイレントシャッター | 単写のみ | 連写可能 |
瞳AF | 〇 | 〇 |
瞳AF精度 | 良い | 非常に良い |
動物AF | × | 〇 |
ボディ内手振れ補正 | △ | 5.0段分 |
メモリ | シングルスロット | デュアルスロット |
AFエリア | 最大4779 | 最大693 |
EOS RPとα7iiiの違いを一覧の表にまとめてみました。センサーサイズは同じですが、細かい部分で違いがあります。
EOS RPの価格については上記リンクでご確認ください。
α7ⅲの価格については上記でリンクご確認ください。
なお、それぞれの細かい違いについては下記の記事でも解説しています。
→SONYα7 IIIの購入レビュー!プロのカメラマンが使ってみた!
それではそれぞれの違いについて詳しく解説していきます。
対応レンズはα7iiiが優位
フルサイズミラーレスを購入するにあたり一番気になるのがレンズの種類だと思います。
EOS RPは直接付けられるレンズの種類は少ないのが現状です。直接装着可能なのはRFレンズですが、キヤノンがフルサイズミラーレスの後発組ということもあり種類が少ないです。
ただ、キヤノンの専用マウントコンバーターを使えば従来の一眼レフ用レンズも装着することができるため、レンズ選び自体で困ることはないかと思います。
対してα7iiiはレンズが非常に豊富です。Sonyはフルサイズミラーレスのパイオニアですので、直接装着可能なレンズは多くあります。
また、シグマのMC-11コンバーターを装着すればキヤノンのレンズ群も使用することができます。
拡張性が優れているのでレンズが豊富な機種が欲しい人はα7iiiがおすすめです
有効画素数はEOS RPが優位
有効画素数についてはEOS RPが上です。それぞれの違いは次の通りです。
- EOS RP 2620万画素
- α7iii 2420万画素
有効画素数自体の違いは200万画素程度です。
連写速度ではα7iiiが優位
- EOS RP 5枚/秒
- α7iii 10枚/秒
連写速度についてはα7iiiが優位です。2倍程度の差がありますね。
また、EOS RPについてはAF追従モードにすると連写速度が低下する現象が発生します。具体的な撮影可能速度は明記されていませんが、管理人の体感ですとおおむね4枚/秒程度に低下しています。
常用ISO感度、拡張ISO感度はα7iiiが優位
常用ISO感度、拡張ISO感度についてはα7iiiが優位です。
【EOS RP】
- 常用 100-40000
- 拡張 50-102400
【α7iii】
- 常用 100-51200
- 拡張 50-204800
EOS RPとα7iiiは両方とも拡張ISO50に対応しています。
4K動画を撮るならα7iii一択
- EOS RP 24p
- α7iii 30p
4K動画についてはEOS RPが24p、α7iiiが30pに対応しています。
この〇〇pというのは1秒間に何枚の動画を記録できるか、という数値です。数が多いほど滑らかに表示することができます。
個人的には滑らかに表現できる基準は30pであると考えています。24pでも悪くはないのですがやはり滑らかさでは劣ってしまいます。
4K動画をフルサイズミラーレスで撮りたい方はα7iiiを選びましょう。
なお、動画を基準にしてカメラを選ぶ際にはこちらの記事が参考になると思います
→動画撮影におすすめのミラーレス、一眼レフまとめ!最強のカメラや安いカメラも徹底比較
測距輝度範囲はEOS RPが優位
- EOS RP EV-5~18
- α7iii EV-3~20
測距輝度範囲とはオートフォーカスが動作する明るさの範囲です。オートフォーカスは基本的には暗い場所で動作が不安定になることがあります。
測距輝度範囲はEVという単位で表示されていて、範囲が広いほど優秀です。基本的には暗いシーンでのオートフォーカス性能が重視されるため、EVの一番低い値がいくつか?ということをチェックしておくと良いでしょう。
EOS RPとα7iiiを比較するとEOS RPは-5まで対応、α7iiiはー3までの対応となっています。
一般的な一眼レフはEV0が標準的でー5、-3はいずれも優秀であるといえます。
特にEOS RPのー5まで対応しているのは非常に優秀です。暗い闇に強いといわれていたニコンのフラグシップ一眼レフのD5がEV-4まで対応であったことを考えるとその優秀さが際立ちます。
暗いシーンでオートフォーカスをバリバリ使いたい方はEOS RPを選んだほうが良いでしょう。
本体重量はEOS RPが軽いが、レンズが重い
- EOS RP 485g
- α7iii 650g
バッテリー、メモリカード込みの本体重量の比較は上記のとおりです。重量の差は165gです。
ただ、上記以外にもレンズの重さを考慮する必要があります。
EOS RPの軽量のレンズはキットレンズのRF35mm F1.8 MACRO IS STMです。重量は305gで意外と重いです。
RFレンズ意外に目を向けるとEF50mm F1.8 STMがあり160gとかなり軽量な単焦点レンズです。また、最軽量レンズとなると、パンケーキタイプのレンズですが、EF40mm F2.8 STMがあり重量は130gです。
RFレンズは直接つけられますが、EFレンズはコンバーターが別途必要になります。コンバーターは2種類ありますが、軽量タイプを選択すると110gになります。
【EOS RPのレンズ付き重量】
- RF35mm ...790g
- EF50mm ...755g
- EF40mm ...725g
α7iiiではSonnar T* FE 35mm F2.8 ZAが軽量レンズとして発売されています。重量はなんと120gです。
【α7iiiのレンズ付き重量】
- FE35mm ...770g
α7iiiにSonnar T* FE 35mm F2.8 ZAを装着すると770gという重量です。RF35mmレンズを装着しているEOS RPよりも軽量に仕上げることができます。
当然RFレンズはF1.8で性能面では上ですが、重量が逆転してしまうのは残念ですね。
同じF2.8のEF40mmを装着すれば重量差は45gでRPの方が軽くはなります。
とはいえ、大きく差がでないためRFレンズは軽量レンズの開発が待たれますね。
個人的にはRF40mmF2.8で130g前後のレンズがでてくれないかなぁと期待しています。
液晶の自由度はEOS RPが良い
- EOS RP ...バリアングル液晶
- α7iii ...チルト式
液晶画面の自由度はEOS RPの方が良いです。縦横の液晶の可動域の自由度が高くローアングル、ハイアングル、自撮り等はもちろん、横からの撮影時も液晶画面は見やすいです。
α7iiiはチルト式液晶です。上に107度、下に41度まで動かすことができます。横には動かすことができません。
シャッター速度はα7iiiが優位
- EOS RP...4000/1まで
- α7iii...8000/1まで
シャッター速度はα7iiiが優秀です。シャッター速度は1/8000まで対応しています。ISO感度が50まで下げられるためNDフィルターがなくても、明るい場所でも露出オーバーとならずに撮影することができます。
サイレントシャッターは両方対応だが、違いあり
- EOS RP...単写のみ
- α7iii...連射可能
サイレントシャッターは両方とも対応していますが、EOS RPは単写のみに対応しており、α7iiiは連射にも対応しています。
連射&サイレントシャッターを多用したい方はα7iii一択になるかと思います。
瞳AFはα7iiiが優位
瞳AFはα7iiiとEOS RPの両方が対応していますが、性能面ではα7iiiが上です。
【α7iiiの瞳AF】
【EOS RP】
動画で確認するととても分かりやすいのですが、EOS RPは追従こそするものの少々動作が遅いです。
α7iiiの方がガッツリ追従します。
また、α7iiiは動物瞳AFにも対応しているため、犬や猫を撮影する際に大活躍してくれます。
手振れ補正はα7iiiが優位
手振れ補正についてはα7iiiが間違いなく優位です。
EOS RPは手振れ補正を事実上搭載していません。レンズの手振れ補正による補正です。そのため、手振れ補正を搭載していないレンズを使用すると手振れ補正効果を発揮してくれません。動画撮影時には電子的に手振れ補正を行ってくれます。
α7iiiではボディ内に5.0段分の手振れ補正機能が備わっています。レンズ自体に手振れ補正がなくても安心ですね。
メモリーカード対応はα7iiiが優位
メモリカードはEOS RPがシングルスロット、α7iiiがデュアルスロットに対応しています。
シングルスロットの場合は万が一データーが破損した際に復旧ができなくなってしまうためプロユースとしては向いていないと思います。
結婚式などの撮影は撮り直しができないためプロユースの場合はα7iiiの方が無難でしょう。
AFエリア数はEOS RPが優位
- EOS RP...最大4779
- α7iii 最大693
AFエリア数ではEOS RPが4779点あり非常に有利です。
とはいえ肝心の瞳AF動作の安定性では劣っているため豊富なAFポイントを生かし切れていないと感じます。
【本記事の結論】EOS RPとα7iiiはどっちがいい?
EOS RPが向いている人
- 価格を抑えてフルサイズデビューしたい方
- とにかく軽いカメラが欲しい方
- 性能はそこそこで良い方
α7iiiが向いている人
- 性能の高い瞳AF機能が欲しい方
- 4K動画を撮りたい方
- 手振れ補正が欲しい方
- 連射を使う方
- カスタマイズが好きな方
本記事の結論としては上記のとおりです。
個人的には迷ったらα7iiiを購入した方が良いと思います。「フルサイズミラーレス」というくくりで考えると性能が良い方が良いと思うからです。